evala✕石田康二 【耳で視る音はいかにして創られるのか】#137~#141
#137 evala✕石田康二 【耳で視る音はいかにして創られるのか】
evala「現れる場・消滅する像」@ICC ロビー壁一面に描かれた「evala × ICC × サウンドアート年表」で辿るevalaの創作の歴史。
1988年 サウンドアート先駆者鈴木昭男氏と少年evalaの出会い、2012年邂逅、そして2013年の創作(タイトルに秘める意味)、さらに10年後(2023年)、展示当時の完全再現により立体音響の普遍的作品力を示した〈大きな耳をもったキツネ〉
▼ICC 展示, 企画展 「evala 現われる場 消滅する像」 Webサイト
https://www.ntticc.or.jp/ja/exhibitions/2024/evala-emerging-site-disappearing-sight/
▼SEE by YOUR EARS Webサイト
https://seebyyourears.jp/
#138 evala✕石田康二 【耳で視る音はいかにして創られるのか】
展示中の全8作品のうち3つの作品を巡り、evala自らが作品を語る
・床や壁に置かれた大量のスピーカーから、実世界では排除の対象であるノイズを時空間に運動させて、
あたらしい自然環境の知覚にいざなう〈Sprout ”fizz"〉
・意図的に他作品の音の断片を混ぜながら、展覧会会場全体を作曲する
・地球のあらゆる場所で録ってきた音から、地球に存在しない音風景をつくる〈Inter-Scape "slit"〉
#139 evala✕石田康二の雑談「耳で視る音はいかにして創られるのか」
“耳で視る”とは、音を視えるようにすることの対極にある
・アプリオリな知覚の束が、あたらしい聴覚体験により共感覚的に引き出される
・メトロノームの音だけでも、非日常の空間音響操作によって”なつかしさ”が生まれる
・evala作品の一つの特徴である長い響きは、身体が無限空間にいる錯覚を誘う
・視覚的にも、空間の際を感じさせない(壁の存在が見えない)造りが重要
・距離感が無限大からマイナスになるダイナミクス:〈ebb tide〉と〈大きな耳をもったキツネ〉
#140 evala✕石田康二の雑談「耳で視る音はいかにして創られるのか」
evala作品体験の共通項を探る!
・人は、音を知覚し、認知し、意味化する。evalaの音は、認知にたどり着けず、知覚が豊かになり続ける
・盲目の人の無響室での体験「情報からの解放。音は常に情報だった。情報ゼロの音がこんなに豊かとは!」
・音楽のように縦と横のコンポジションではなく、波の中に石を投げ込み、波と波の戯れを聴き...
・会場ごとに、その空間における音創りが必要。R(evelopeのADSR)リリースが空間の音色をつくる
・複雑さを保ったまま価値を伝達するには?
・意味が感動を呼ぶこととは違う、理由がわからないけど心が揺さぶられる知覚体験
▼ICC 展示, 企画展 「evala 現われる場 消滅する像」 Webサイト
https://www.ntticc.or.jp/ja/exhibitions/2024/evala-emerging-site-disappearing-sight/
▼SEE by YOUR EARS Webサイト
https://seebyyourears.jp/
#141 evala✕石田康二の雑談 「耳で視る音はいかにして創られるのか」
これから、探求したいことは?
・音の最小単位は何か。フィールドレコーディングで収録した音は、本来的に複雑さを持つ
・「acoustic bend」(2010)以前と以後。〈大きな耳をもったキツネ〉へ繋がっていく創作の経緯
これから探求したいこと
・耳が聞こえない人にSee by Your Earsの立体音響の空間性は体感できないのか?
・都市空間で耳で視るパブリックアート。例えば”音を抜く”、70mの滝や広大な湖を”現出させる“
・〈ebb tide〉の 遠くに感じる音は、どうやって創られたか
・「現れる場、消滅する像」って意味がわからないよ(体験前)。そうとしか言えないね(体験後)