車の音 from Sound One Challenge 2023


◇テストの背景

Sound One Challenge 2023の企画時、
「自動車の音」の候補の中から選ばれたのが「ウインカー音」です。
従来のクルマのウインカー音は、その殆どが、リレー音を模して、
カチッ、カチッといった音ですが、多少のバリエーションはあります。
未来のクルマのウインカー音は、バリエーションが増えるのでしょうか? 
各車のウインカー音を集めて、Audio Testをおこなってみました。

◇使用した評価語

はじめは、音源を一通り聴いて思いついた評価語からはじめて、
数回の試行を経て、2種類の評価語を決定しました。
 
ワクワク-安心
やわらかい-かたい

◇使用した音源

ドライバー耳位置で騒音計収録した音がベースになっています。
ウインカーを出すシチュエーションとして、
停止時に出すケース(動き出す合図)と、
走りながら出すケース(車線変更や合流)があります。
後者は、ロードノイズや、加速時であれば、
エンジン音、モータ音と、ウインカー音が重なって聴こえます。
そのため、EVらしい加速音をベースに、ウインカー音を重ねた音を使用することしました。
 
BYD Atto3 e-SUV std
BYD Atto3 e-SUV brand-R
MAZDA MX30 e-SUV
BYD Atto3 e-SUV brand-L
Nissan Sakura e-軽自動車
BMWi4 e-coupe
 
 

◇説明文(教示文)

[STORY]
あなたは電気自動車(EV)を購入しました。
どうやらウインカー音は、6種類から選択できるようです。
"どの音にしようかな?" 想像してみます。
 
[Audio Testについて]
いくつかの「走行中のEV車内の音」が流れます。
一般道から高速道路へ合流しようとしているシーンをイメージしながら、
それぞれの印象を2つの評価軸で回答してください。

◇テストURL

こちらからテストを体験できます。
 
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◇テスト結果 

テストの結果をご紹介します。

[テスト回答] 

②と④は、高い音→低い音、低い音→高い音、が鳴る組合せの音ですが、
高低の順序に関係なく、かなり似た結果でした。
やや「ワクワク」、やや「やわらかい」のマスが最大ですが、
安心側とワクワク側との差は小さいです。
 
リレー音の4つは、傾向は似ていて、
⑥以外は、やや「かたい」「どちらでもない」のマスが最大ですが、
その周囲の分布に特徴があります。
いずれも「安心」に偏っていて、
特にリレー音の繰り返し周期が長めの③はその傾向が強い。
⑥は、いずれも「どちらでもない」のマスが最大で、
周囲分布より「かたい」「安心」への偏りが見られました。
 
 

[物理パラメータとの相関]

 
 
2つの評価語間の相関係数が、全体(433名)で0.87とかなり高い相関関係を示しました。
男性(290名)と女性(131名)では、これがそれぞれ、
0.95と0.23となり、かなり差が生じています。
原因は、青→緑の枠で示した「ワクワク」⇔「安心」の評価傾向の違いです。
また、女性(131名)の中で、30代以上の61名でフィルタリングすると、
両評価語間の相関係数の符号が負に変わり-0.67となります。
緑→オレンジ枠の中周波数帯域で、0.6以上の正の相関、
すなわち、この世代の女性この帯域の音圧レベルが高いほど
「ワクワク」より「安心」に感じる人が多いという結果になりました。
 
 
続いて、左から全回答者、女性全員、女性30代以上、女性20代以下の結果です。
女性全体で、両評価語間の相関係数が0.23だが、30代以上で-0.67、30歳未満で、
0.80と逆の傾向でした。緑からオレンジの枠に示すように、
30代以上で正の相関が、20代以下は-0.6より大きい負の相関となりました。
すなわち、30歳未満の女性は、
この帯域の音圧レベルが高いほど「安心」より「ワクワク」に感じる人が多く、
この傾向は、男性の傾向と同じです。
また、もう一方の評価語である「やわらかい」⇔「かたい」は、
性別、年代に限らず、200~800Hzの中低周波数領域の音圧レベルが高いほど、
「やわらかい」という結果になりました。

より詳細なご報告はこちらをご覧ください。

Sound One Challenge 2023 結果発表はこちら